写真だけで奥行きを出す! 目の錯覚を使ったパララックス効果とは? 

株式会社FunusualのCG担当、堀です。
今回はパララックス効果というものをご紹介します。

まずは以下の2つの映像をご覧ください。

上の動画より下の動画の方が奥行きを感じませんか?
これがいわゆる「パララックス効果」なのです。

 

―パララックスって?―

パララックス”Parallax”は「視差」という意味で
物を見る場所の違いによる物の見え方の違いを表します。
文字だと少し複雑に聞こえますね。笑
パララックス効果を図で見てみましょう!

これはある人物がある地点からを見たときの図です。
の左側にいますね。

 


次に別の地点からを見たときの図です。
今度はの右側にいますね。
このような視点の違いによる見え方の違いこそが視差=パララックスなのです。

 


地点AからBへの移動を動画にするとこうなります。
これを見てわかる通り、物が近ければ近いほど速く、遠ければ遠いほど遅く動いているように見えますね。

「どうしてお月様は歩いても歩いてもついてくるの?」

子どもの頃にこんな疑問を持ったあなた、これもまさにパララックスの影響なのです。
約38万km先にある月の動きは、あまりにもゆっくり過ぎてもはや止まって見えてしまいます。
歩いてると建物や山々はゆっくり動いて見えるのに対し、月は止まって見えているため
「ついてきている!」と錯覚してしまうんですね。

写真や画像から映像を作る際、このスピードの違いを意識することで
奥行きのあるリッチな映像を作ることに可能になります!

 

―パララックス映像の作り方―

動画編集ソフト上でパララックス映像を作る方法は
大きくわけて2つあります。

1.画像の大きさを変えて疑似的にパララックス効果を出す。(2D編集)
2.3D空間上で編集し、カメラを動かしてパララックス効果を出す。(3D編集)

まずは1のやり方を見てみましょう。

 

1.疑似的なパララックス効果


これらの画像を使って、疑似的なパララックス効果を出してみましょう。


まずは並べて配置します。
この時の重なり順は、近くの物が上に、遠くの物が下になるようにしましょう。


次にスケールを調整して遠近感を出します。
近くにあるものは大きく、遠くにあるものは小さくしましょう。
また、遠くにあるものは画面の上の方に持ってくると、より遠近感が出やすいです。


最後に動きを付けます。
近くあるものは早く、遠くにあるものは遅くすることで
あっという間にパララックス効果が出せます。

 

2.3D編集で作るパララックス効果

次に3D空間上で編集してパララックス効果を出す方法を見てみましょう。
3D編集となると使えるソフトは限られてきますが、
より手軽にパララックス効果を出すことが可能です。
※ここではAdobe社のAfter Effectsを使って説明していきます。


先ほどと同じように、画像を並べます。
この時、重なり順は気にしなくていい場合が多いです。
※編集ソフトによる


3D空間上で画像の位置を調整します。

 
スケール感がおかしくなってしまった場合は微調整をします。
また、位置も先ほど同様、遠くのものは画面上部に持ってきます。


視点を移動させればパララックス効果が出せるのですが、
After Effectsの場合は、視点として「カメラ」の設置が必要になります。

 


視点(カメラ)に動きを付ければ完成!

複数の写真を組み合わせれば、このようにリアルで奥行きのある動画も作れます!

 

―パララックス効果を使った映像たち―

パララックス効果を活用することで画面の中の世界に広がりが生まれ、
リッチで洗礼された印象を持たせることができます。

グラフィックが魅力的なこちらのゲーム。
シンプルな横スクロールながらも、高いグラフィック性とパララックス効果で
つい引き込まれる世界観になっています。

こちらのCMのように、横スクロールだけでなく
上下パンやズームインする動きでもパララックス効果を出すことができます。
背景要素は手書き風で2次元的ですが、パララックスによって奥行きが生まれ
リッチな印象を与える映像となっています。
また、ラストカットでは平面的な背景要素に立体的な商品を並べることで
商品の存在感を際立たせているのも面白いですね。

 

今回は、映像をリッチに見せる技法として「パララックス効果」をご紹介しましたが、
これ以外にも本当にたくさんの表現技法やテクニックがあります。

「リッチで魅力的な映像を作りたい」

「シンプルだけど惹かれる映像を作りたい」

そんなときはぜひ、Funusualへお問い合わせください!